この記事を読むとわかること
- 映画『愛はステロイド』の公開日と話題の予告映像
- 邦題に込められた“ステロイド”の象徴的な意味
- 監督が描く、愛による依存と暴走のテーマ
本記事では、映画『愛はステロイド』の最新ニュースと、監督ローズ・グラス氏が語る制作秘話や象徴性について、公式情報をもとに詳しく紹介します。
「愛はステロイド」は、原題『Love Lies Bleeding』としても知られ、A24が手がけたクィア・ロマンス・スリラー作品として、2025年8月29日に日本公開されました。
監督のローズ・グラスが語る、“ステロイド”の題名に込められた意味や、登場人物ジャッキーの肉体に秘められた「愛の力」の描写から、本作の本質に迫ります。
公式情報:映画『愛はステロイド』最新ニュース
注目の最新作『愛はステロイド』が、ついに日本公開へとカウントダウンを開始しました。
映画ファンや批評家の間で話題沸騰中の本作は、ジャンルを超えた問題作として注目を集めています。
ここでは、公開日や配給会社、映画祭での評価、さらには話題の予告映像について、最新情報をお届けします。
公開日と配給・評価状況
映画『愛はステロイド』(原題:Love Lies Bleeding)は、2025年9月13日(土)に日本全国で劇場公開が予定されています。
配給はA24作品を多く取り扱ってきたハピネットファントム・スタジオが担当。
本作は、2024年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、批評家からは「ジャンルを横断する官能と暴力の美学」と評価され、Rotten Tomatoesで92%という高評価を獲得しています。
映画通100人絶賛コメント入り予告映像の解禁
予告編は2025年8月末に公式YouTubeチャンネルおよびX(旧Twitter)で解禁され、大きな話題となっています。
特に印象的なのが、映画通100人から寄せられた絶賛コメントが映像に挿入されており、リアルタイムでの興奮と期待値の高さが感じられます。
予告編では、主演のクリステン・スチュワート演じるルーと、ボディビルダーのジャッキーが出会い、愛と暴力に呑まれていく様子がスローモーションや鮮烈な音楽と共に映し出され、まさに「美しい暴走」とも呼べる映像美が際立っています。
映像の後半では、爆発・銃撃・流血・幻覚といった刺激的な要素が畳み掛けるように展開され、見る者の感情を揺さぶります。
ローズ・グラス監督が語る“ステロイド”というタイトルの象徴
この映画の邦題『愛はステロイド』には、ただならぬエネルギーと狂気を感じさせる響きがあります。
原題とは大きく異なるこのタイトルには、監督ローズ・グラス自身の視点が色濃く反映されています。
ここでは、原題『Love Lies Bleeding』と邦題の違い、そして“ステロイド”という言葉に込められた象徴性について紐解きます。
原題と邦題の違いとその狙い
英題『Love Lies Bleeding』は、直訳すると「愛は出血している」あるいは「愛は嘘をつき流血している」と解釈されます。
この詩的なタイトルには、美しくも破滅的な愛のイメージが込められています。
一方、邦題『愛はステロイド』は、より暴力的で中毒性のある愛の形を直感的に表現しています。
これはローズ・グラス監督が語る「愛という感情が肉体的にも精神的にも人を変質させる」というテーマを、日本の観客によりダイレクトに伝えるための選択だと言えます。
“愛の力”がジャッキーの肉体を変容させる理由
作中でボディビルダーのジャッキーは、ルーとの愛を通じて極端な“変容”を遂げます。
その過程は、肉体的な筋肥大=ステロイド的愛の象徴として描かれ、支配・暴力・自己破壊的な執着といった負の側面も含んでいます。
監督はインタビューでこう語っています:
「私にとって“ステロイド”とは、ただの薬物ではなく、愛が持つ加速装置のようなもの。良くも悪くも人を別人に変えてしまう。」
つまりこの映画における“愛”は、癒やしや救済ではなく、過剰なまでの変異と自己逸脱を促すものとして描かれているのです。
タイトルに込められた“ステロイド”という言葉は、まさにその加速と破壊を象徴しているのです。
制作背景とテーマ:依存と暴走としての“愛”
『愛はステロイド』は、表層的にはロマンスとサスペンスの混合ですが、その奥には依存・暴走・破壊といった愛の負の側面が色濃く描かれています。
ローズ・グラス監督が本作で描こうとしたのは、人間の情動がどのように肉体や人生を変質させるかという点でした。
ここでは、監督の前作との共通点と、本作で炸裂する“爆発と混沌”の描写に注目して解説します。
監督ローズ・グラスの前作との共通点
ローズ・グラス監督の前作『セイント・モード』(2020)は、狂信的な看護師の精神崩壊を描いた心理ホラーでした。
『愛はステロイド』にも共通しているのは、内面の崩壊と身体の変容、そして抑圧された感情の“噴出”というテーマです。
監督自身はインディワイヤーのインタビューで、「愛は信仰にも似た盲目的なもので、時に破壊的な衝動と手を結ぶ」と語っています。
本作のボディビルというモチーフは、『セイント・モード』の禁欲的な世界観とは対照的でありながらも、精神と肉体のリンクという共通テーマを見事に引き継いでいます。
支配・抑圧からの爆発と混沌の描写
主人公ジャッキーは、トラウマを抱えた過去と、男社会の抑圧の中で生きてきた女性です。
彼女が恋に落ちたルーもまた、暴力的な父親や社会構造に抗い続ける存在であり、二人の出会いは“解放”と“破滅”の二重構造を孕んでいます。
映画は、銃撃・出血・爆発・破壊といった暴力的イメージを用いながら、「愛が暴走する様子」を映像的に具現化しています。
とくに終盤にかけての混沌とした展開は、“愛が薬物のように機能する”という本作の主題を際立たせるもので、観客に強烈な余韻を残します。
まとめ:『愛はステロイド』最新ニュースと監督コメントまとめ
映画『愛はステロイド』は、その挑発的な邦題からもわかる通り、ただのラブストーリーではありません。
愛と暴力、信念と狂気、そして肉体と精神という対極的な要素が衝突し、観客に強烈な印象と解釈の余地を残す作品です。
ここでは、これまでの内容を総括し、本作の核心を振り返ります。
まず、2025年9月13日に日本公開が決定し、すでに映画祭や海外レビューサイトでは高評価を獲得していることから、その注目度の高さは疑いようがありません。
予告編に登場する「映画通100人のコメント」も、ただの宣伝文句ではなく、本作が観る者を圧倒する体験型映画である証拠です。
そして何よりも印象的だったのは、ローズ・グラス監督自身が語った「愛と暴力は映画において最も重要な基盤である」という思想。
これは、前作『セイント・モード』から続く彼女の映画哲学とも言えるものであり、『愛はステロイド』ではさらに先鋭化しています。
愛がもたらす変容、依存、暴走、破壊…それらを過剰なまでの映像美と肉体表現で描き切った本作は、まさに現代の“ラブ・サイコ・スリラー”として新たな地平を切り開いたといえるでしょう。
映画『愛はステロイド』は、“愛に飲み込まれる”とはどういうことかを突きつけてくる作品です。
心して、劇場でその熱量に触れてみてください。
この記事のまとめ
- 映画『愛はステロイド』は9月13日公開
- 映画通100人が絶賛する予告映像が話題
- 原題『Love Lies Bleeding』との対比が興味深い
- “ステロイド”は愛の暴走と変容の象徴
- 監督ローズ・グラスの映像哲学が反映
- 前作『セイント・モード』とテーマが連続
- 愛と暴力が肉体を通して描かれる世界観
- 混沌と爆発がラストへ向けて加速する展開
- 破壊的な愛の姿に真正面から向き合う作品
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